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『桑原浜子 安藤彩子 ふたり展 卵殻モザイク―四季折々』

2020年 9月5日(土) 〜 2021年 8月30日(月)

◇ 第一期:2020年9月5日〜11月23日 併設:渡辺禎雄
第二期:2021年5月2日〜6月28日 併設:ケーテ・コルヴィッツ
◇ 第三期:2021年7月10日〜8月30日 全企画展示室:『ふたり展』

安藤彩子 『春を迎えたあじさい』 2009年 卵殻モザイク
安藤彩子 『春を迎えたあじさい』 2009年 卵殻モザイク

桑原浜子と安藤彩子の、卵殻モザイク作品の展覧会。
卵殻モザイクとは1930年(昭和5年)に、山梨師範学校(現在の山梨大学)の教諭:矢崎好幸氏によって考案されたもの。卵殻モザイク画の第一人者である桑原浜子は、山梨県立甲府高等女学校卒業後、矢崎氏の研究所で直接指導を受け、2008年に95歳で他界するまでの75年間、創意工夫を重ねながら創作・普及活動を続けた。「卵殻モザイクとは、昔からの日本の伝統工芸の一つとしてつづいてきたものです。それは、漆に卵の殻を塗り込め、磨きだし、卵の殻の白で図案を出す立派な工芸でした。正倉院の御物の一部にも使われており、短刀の鞘や文鎮などにも使われ、残されている技術です。しかし、工程がむずかしく、専門的なものであるため、素人にはなかなかできないものでした。
それが矢崎先生の発明により、誰にでもできる着色卵殻の技術が創られたことにより、絵画的にも自在に表現できるようになりました」(桑原浜子)
現在は、桑原浜子の孫にあたる安藤彩子がその技術を受け継ぎ、創作や講習を行ない普及活動を継いでいる。

桑原浜子が召されてから12年が経ち、あらためて卵殻モザイクという技法の魅力と、継承者である孫の安藤彩子の作品の成熟ぶりを見るとともに、桑原浜子の作品と活動をふりかえる良い機会となりましょう。
会期は一年間、50点余りの作品を三期に分けて開催いたします。



桑原浜子 安藤彩子 ふたり展
卵殻モザイク ― 四季折々

会期 2020年9月5日 〜 2021年8月30日
第一期 2020年9月5日〜11月23日
併設:渡辺禎雄
第二期 2021年5月2日〜6月28日
併設:ケーテ・コルヴィッツ
第三期 2021年7月10日〜8月30日
全企画展示室:『ふたり展』
     
開館時間 午前10時 〜 午後5時
     
休館日 火曜日+水曜日+木曜日
2020年11月24日 〜 2021年5月1日
2021年6月29日 〜 7月9日
     
入館料 一般500円・小中学生300円
(障がい者手帳割引あり)


常設展示室 ケーテ・コルヴィッツ
ミエチスラフ・コシチエルニアク



◆ 桑原浜子 略歴

1912年11月17日 東京に生まれる。父の死により、母の故郷甲府で成長する

1930年 山梨県立甲府高等女学枚卒業後、工芸家・矢崎好幸氏の研究所で卵殻モザイクを習得する

1933年 帝国美術工芸学校に入学。同校で卵殻モザイクの研究と日本画を学ぶ
卒業後は、在住の工芸家と「山梨造形会」をつくり、山梨美術協会に所属

1970年 「藤垈歌会」をはじめる。この他に、「みちしば」、「氷河」の同人でもあった

1977年〜 女流3人展、女流5人展、女流9人展、二美展、西美展に参加。モザイク研究会主宰

1980年〜 愛宕山画塾・近藤乾年氏に師事

1985年8月 橘田健司と共に「山梨平和を語る会」を設立。個人の自由意志で参加する市民運動の形が
取られ、第一回から代表世話人を務めた。この会は毎年8月、敗戦記念日の次の日曜日に
開かれ、反戦・平和を願う市民達の学びの場、交流の場となった

1987年8月 米ロサンゼルスにて個展開催

1992年  映画「アリランの歌─沖縄からの証言」上映に平和記念事業として携わる

1994年3月〜6月 フィリア美術館(山梨県小淵沢町)にて個展開催

1997年11月  「アリラン慰霊のモニュメントをつくる会」代表として沖縄県にモニュメント建立

2000年11月 世界観ギャラリー(東京都神田)にて個展開催

2002年12月 山梨県民会館にて「桑原浜子 ひとすじの道展 平和への思いを卵殻にこめて」開催

2004年5月 山梨県民会館にて「桑原浜子・安藤彩子 二人展」開催

2005年5月 ギャラリー安里(愛知県名古屋市)、ギャラリーゆんたく(愛知県春日井市)にて
「卵殻モザイク展2005・そして創作仲間の作品展」開催 
ギャラリーがらんどう(愛知県安城市)にて「桑原浜子の世界展」開催
希望社ギャラリー(岐阜市)にて「卵殻モザイク展」開催

2006年3〜4月  世界観ギャラリー(東京都神田)にて「桑原浜子・安藤彩子 二人展」開催

2006年4月 ギャラリー六齋(山梨県増穂町)にて「卵殻モザイク展」ー桑原浜子・彩子の世界ー開催

2006年10〜11月 平成18年度笛吹市春日居郷土館特別展・交響詩「笛吹川」にて
卵殻モザイク展「ふる里をうたう人たち」開催

2008年1月3日 逝去。甲府市内の病院にて


◆ 安藤彩子 略歴

愛知県名古屋市生まれ
2000年 名古屋造形芸術短期大学 日本画学科卒業後山梨県に移転
2004年より山梨文化学園にて卵殻モザイク講座を開講

展覧会
祖母桑原浜子と2人展
2004年 山梨県 山梨県民会館地下展覧会場
2005年 愛知県、静岡県
2006年 東京都 世界観ギャラリー  他

個展
2011年 東京都 世界観ギャラリー
茨城県 ギャラリーSaika
2013年2018年 山梨県 ギャルリーアビアント 

グループ展
1998年〜卵殻モザイク研究会展 
2010年〜玖人展 甲府市 山梨県立美術館県民ギャラリー4月
2010年〜非戦の想像力展 北杜市・おいでやギャラリー8月
2014年〜女性たちの手仕事展 甲府市・古春堂画廊3月

初めて卵殻モザイクをしたのは3歳の時、だそうですが本人には記憶なし。
孫は全員モザイクをひと通りやりましたが、家に持ち帰ったのはわたしだけだったそうです。
私が「この子はやるかもしれない」と思わせたのは、卵の殻洗いをしていた事だと思われます。卵殻が入ったおおきなバケツには虫もプカプカ浮いていて、私以外は誰も近づかない、でも私は卵の殻が真っ白に綺麗になっていくのが嬉しくて夢中で洗っていました。
そういえば子供の時は卵殻モザイクが当たり前に家にあったので、そんなに珍しいモノだと思っていませんでした、一緒に暮らすようになってからは、祖母にとってはやっと思い切りモザイクが出来る時間が持てたので、夢中になって創作していて、楽しそうでいいなーなんて思っていました。


 

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