国立歴史民俗博物館に行って来ました。
小淵沢から野を越え山を越え、大都会・東京をすり抜けて千葉県佐倉市へ、4時間ほどの電車とバスの旅です。
国立歴史民俗博物館は・・・
「原始・古代から近代に至るまでの歴史と日本人の民俗世界をテーマに、実物資料に加えて精密な複製品や学問的に裏付けられた復元模型などを積極的に取り入れ日本の歴史と文化についてだれもが容易に理解を深められるよう展示されています。」公式サイトより
今回おとずれたのは、今年3/16から新しく設けられた第6展示室『現代』を見るためでした。このカテゴリーのなかで、特集展示されている『アメリカに渡った日本人と戦争の時代』に、わたしどもとご縁の深い小平尚道さん*1 のスケッチが展示されているのです。このスケッチは、小平さんの著作『アメリカ強制収容所』(フィリア美術館刊)に掲載されていています。
はからずもフィリア美術館の次回企画展『宍戸清孝写真展 21世紀への帰還 -二つの祖国に架けた橋-』(4/24〜6/20開催)にもつながる「第二次世界大戦下の日系アメリカ人」の背景をより深く知ることができました。そして自分たちの足もとにつづくここ100年(父母と祖父母の時代・顔だちを思い描ける人々の生の時間)、そしてそして古代へと・・・、様々に思いをはせ考えさせられました。
いま、こうしている間にも時は流れているけれど、100年後に生きる人たちは「2010年のこの時」「わたしたちのいま」をどんなふうに振り返るのでしょう。
特集展示「アメリカに渡った日本人と戦争の時代」は2011年4月3日(日)までです。
*1 小平尚道(1912-2005)アメリカ合衆国生まれ。神学者。主な著書に『カルヴァン』『プロテスタンティズムの本質』(玉川大学出版)『アメリカ強制収容所』(玉川大学出版/フィリア美術館より復刊)『老人の祝祭日』(朝日新聞社)等。
日系二世としてアメリカに生まれました。戦前、日本で暮らしていた経験もあります。その際、日系人であることを理由に警察の監視下におかれたことなどからアメリカにもどり、ワシントン州シアトルで第二次世界大戦の開戦をむかえます。しかし、今度はアメリカのFBIからも監視を受け、約4年間、アイダホ州のドミニカの収容所に強制収容されました。