ただいま開催中の企画展『『風をえがく 小林豊展 絵本原画と日本画』』で、
玄関正面にて最初に皆様をお出迎えする作品『クチュクヤルチュン氏の庭 』シリーズをご紹介します。
クチュクヤルチュン氏って誰でしょう?
そして、そのお庭はどこにあるのでしょうか?
「クチュクヤルチュン氏」はトルコ人の男性です。
クチュクヤルチュンさんと小林さんは、旅先で出会ったのだそうです。
以来、家族ぐるみでおつきあいされていそうですよ。
絵本『ぼくは弟とあるいた』(岩崎書店)シリーズの登場人物は、クチュクヤルチュンさんのご家族がモデルになっているのですって。
ちなみに「クチュク」は「小さい」、「ヤルチュン」は「崖」の意味です。
クチュクヤルチュンさんのお宅は、トルコのマルペテという街にあります。
マルペテはアナトリアの南、地中海に面していて、キプロス島が見えるそうですよ。
まったく同じ構図の二作品。
最初に、光あふれる夏の窓辺を描き(『クチュクヤルチュン氏の庭 A』)、やがて秋の夕暮れの美しさも描きたくなって(『クチュクヤルチュン氏の庭 B』)連作にしたのだそうです。
旅へと誘う小林豊展は9月いっぱいまでです。
どうぞお出かけください。
開館時間:午前9時30分~午後5時
休館日:水曜日
入館料:一般500円/小中学生300円
常設展示:ケーテ・コルヴィッツ/ミエチスラフ・コシチエルニアク
(図版:絵本『とうさんとぼくと風のたび』(2012年 ポプラ社刊)より 表紙)