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ホトトギス

2010 年 9 月 20 日 月曜日

八ヶ岳南麓はすっかり秋です。
玄関脇の小さな庭の木陰にホトトギスが次々に咲いています。

 

ホトトギス 紫

ホトトギス 紫

 

この花を見ていると松尾芭蕉の句を思い出します。

‘野を横に馬牽きむけよほととぎす(のをよこに うまひきむけよ ほととぎす)’ 芭蕉

ここで詠まれているのは野鳥のホトトギスですね。芭蕉は初夏の新緑の野(栃木県那須)に、ホトトギスの初啼きをきいて旅立ちの気持ちを新たにしているのであって、9月半ばの現在とは違った景色がこの句には展開しています。

しかし、ホトトギスの花が夏への「はなむけ」として咲いているのように思えてしまうからでしょうか。夏が旅立っていくのを見送る馬子の気分で、毎年暗唱します。

 

ホトトギス 白

ホトトギス 白

 

そっと咲く小さな秋の花。「紅葉の見頃はいつごろかしら?」なんて雑木の枝ぶりを見ながら歩くとうっかり踏んでしまいそうですが、足下の草花も見守ってくださいね。

赤毛のケリーのドラミング

2009 年 8 月 29 日 土曜日

コッコッコッコッコッコッコッコッコッコッ(この間1秒)
セミの鳴き声に混じって聞こえてくるのはキツツキのドラミング。

音のする美術館の駐車場を見回してみると・・・いました。 アカゲラです!

アカゲラのドラミング

アカゲラのドラミング

アカゲラはキツツキの仲間です。
頭とお腹の下が赤毛なので遠くからでも見分けがつきやすいですね。
そういえば、どうしてキツツキの仲間は「アカゲラ」とか「クマゲラ」とか、「○○ゲラ」という名前なんでしょう? どうして「○○キツツキ」や「××キツツキ」はいないんでしょう?

きれいな赤毛がめだちます

きれいな赤毛がめだちます

「キツツキ」は漢字で「啄木鳥」と書きます。
石川啄木がここからペンネームをつけたというのは有名な話ですね。
辞書で啄木鳥を引いてみたら、いろいろな読みがあってちょっとびっくり。
「きつつき」「けら」「けらつつき」「たくぼくちょう」
これらすべて「啄木鳥」の読みで、キツツキを意味します。

なるほど、「○○ゲラ」の「ゲラ」は、「ケラ」から来ているんですね。
キツツキのことを「ケラ類」とも呼ぶんだそうです。

さらに調べてみると、どうやら昔々は「キツツキ」ではなく「テラツツキ(寺啄)」と呼ばれていたらしいんです。
テラツツキ → ケラツツキ → キツツキ と呼び名が変化したんだとか。
「木を突っつくからキツツキ」だとばかり思っていたのに、そうじゃなかったようです。

ところで、
ケラ類 → ケリー
と変化させたらダメですか?
親しみやすくて良いと思うんですけど・・・

一筆啓上仕り候

2009 年 8 月 17 日 月曜日

ホオジロはほっぺが白いんです。
眉も白いけどマユジロではありません。

マユジロではありません

マユジロではありません

巣作りの最中なのか、枯れ草をくわえています。

ツンツン頭・・・

ツンツン頭・・・

昔からホオジロの鳴き声は「一筆啓上仕り候」だと言われていますが、何度聞いても「いっぴつけいじょーつかまつりそーろー」とは聞こえないんです。どうしても、どう聞いても、だめです。聞こえません。きっと昔の人にはそんなふうに聞こえたんでしょうけれど・・・
最近では「札幌ラーメン味噌ラーメン」という聞きなしもあるらしいんですが、「いっぴつけいじょー・・・」よりは「さっぽろらーめん・・・」のほうがしっくりきますね。ね?

  
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