‘展覧会’ カテゴリーのアーカイブ

  
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渡辺禎雄『最後の晩餐』

2010 年 10 月 24 日 日曜日

イエス・キリストが処刑される前夜に、12人の弟子たちと囲んだ夕食の場面を描いた『最後の晩餐(さいごのばんさん)』。
数々ある『最後の晩餐』を主題とした作品のなかでもレオナルド・ダ・ヴィンチによるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の食堂の壁画が有名ですね。横長の大きな画面に、キリストを中心に左右一列に並んだ弟子たち。劇的に描かれた仕草から、それぞれの心情や背景を読みとりたくなります。

一方、ただいまフィリア美術館で展示している渡辺禎雄の『最後の晩餐』。3バージョン展示していますが、どの作品もキリストと弟子たちが四角い食卓をぐるりと囲む様子を上から俯瞰した構図です。つまり画面の中心は、テーブルの上のお料理になります。

『最後の晩餐』渡辺禎雄 型染版画 1978年

『最後の晩餐』渡辺禎雄 型染版画 1978年

もちろん渡辺の『最後の晩餐』にも、キリストはじめユダやヨハネなど12使徒それぞれ個性が描写されています。しかし、‘鯛の尾頭付き’や‘お寿司’という注目すべきメニューと言うこともあり、どうしてもお皿の上が気になってしまいますね。とくに下の写真の小品は極端に省略・単純化されているせいか、鯛の尾頭付きは最重要人物かのような存在感があります。

『最後の晩餐』渡辺禎雄 型染版画 1973年

『最後の晩餐』渡辺禎雄 型染版画 1973年

渡辺は多くの『最後の晩餐』をモチーフとした作品を制作しましたが、いつも食卓のメニューはお寿司や鯛の尾頭付きなどの和食でした。ダ・ヴィンチの晩餐のメニューは魚料理だそうですが、あまり記憶に残っていませんね・・・。

この記事には掲載していない1990年制作の『最後の晩餐』にも、なかなか大きな顔をした鯛が描かれていますよ。
ぜひ実際にご覧になって見くらべてみてくださいね。

『ハーピストたちが集う フィリア美術館の響き』 開催しました

2010 年 10 月 9 日 土曜日

5人のハーピスト、長澤真澄さん、渡辺かやさん、東海林悦子さん、井上 麗さん、西村光世さんによるコンサート『ハーピストたちが集う フィリア美術館の響き』が終了しました。

長澤さん 井上さん 東海林さん 西村さん 渡辺さん

長澤さん 井上さん 東海林さん 西村さん 渡辺さん

渡辺禎雄作品が飾られた第一展示室に美しいハープの音色が響き渡りました。
古典からオリジナル曲までを盛り込んだ多彩なプログラム。デュオやソロなど様々なかたちで進行し、終盤には5人そろっての演奏。圧巻でした。

あいにくの雨模様の中、たくさんのお客さまにお集まりいただきました。有り難うございました。

展示替え ・・・ 大坪美穂展>>渡辺禎雄展

2010 年 9 月 27 日 月曜日

たくさんの方々にお越しいただいた企画展示『大坪美穂展 海界(うなさか)2010 -インスタレーションを中心に-』も昨日で終了となりました。
みなさま、どうもありがとうございました。

徐々にほどかれていく『海界』のこより

徐々にほどかれていく『海界』の ‘こより’

フィリア美術館は9月27日(月)から10月9日(土)まで
展示替えのため休館させていただきます。

10月10日(日)からは収蔵作品からのセレクション企画展『祈りの人 渡辺禎雄 型染版画の世界』が始まります。
どうぞお楽しみに。

  
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