長い長い冬休みの間、いったい何をしているの?とよくお尋ねいただきます。
まあいろいろ、いろいろいろいろあるわけですが、今回はその一つをご紹介します。
2月半ば、貴重な楽器「16世紀型の手動式フイゴのパイプオルガン」の武久源造さん演奏のレコーディングが行われました。
おなじみの草苅オルガン工房のパイプオルガンにくらべると、ずっと小さいですね。
パイプが納められた箱の装飾の金と紅絹、とんがり屋根がかわいい感じ。そして後ろに二つの大きな蛇腹がくっついていて、なんだか昆虫のような(?)生き物みたいな不思議な存在感をかもしています。
制作したのは中西光彦さん。かつて草苅徹夫さんのもとでオルガン製作の勉強をされていました。
中西さんは「パイプ・鍵盤・ケース・装飾等全ての部品を自作するのが身上」だそうですが、一人でこつこつとこしらえました。
「北イタリア南チロルのCHURBURG(クールブルグ)城に現存するルネサンスオルガンの修復記録をもとに復元した日本で唯一の演奏可能な16世紀型パイプオルガン」で、「16世紀、南蛮船がこれと同じような型のパイプオルガンを日本にもたらし、それが奏でる多彩な音色に織田信長も魅了されたと伝えられて」いるそうですよ。
演奏する武久源造さんは、
「とにかく、音がいい」と絶賛されています。「このオルガンを、ふいご手と息を合わせて弾いていると、私は時を忘れてしまう・・・」そうです。
フイゴの操作は簡単そうに見えてとても大変なのです。
10分弱の演奏中、絶えず左右の蛇腹を交互に持ち上げるのはけっこう重労働。そして楽曲を理解し、演奏者と息を合わせなくてはなりません。
バリエーション豊かな音盤ができそうですよ。
リリースが楽しみですね。製作はコジマ録音です。
ビルダーの中西さんの地元・奈良県で、この楽器を用いた武久源造さんの演奏会が6月26日に行われます。
公式サイトをご案内しますのでのぞいてみてくださいね。楽器の詳しい説明や武久さんのメッセージが掲載されています。また、関係者のみなさんのサイトも載せておきますのでどうぞご覧ください。
平城遷都1300年祭 県民活動支援事業
奈良の深奥にふれる
~武久源造 16世紀ルネサンス パイプオルガン演奏会~ http://www.sahoyamasalon.com/event/
武久源造さんの公式サイトは下記です。
鍵盤奏者 武久源造 http://www.genzoh.jp/
「フイゴ衆」として活躍された辻さんと立岩さんのサイトは下記です。
辻康介さんのサイト http://plaza.rakuten.co.jp/nemotsuji/
立岩潤三さんのサイト http://members.jcom.home.ne.jp/tanc/
製作のコジマ録音のサイトは下記です。
コジマ録音のサイト http://www.kojimarokuon.com/
CDのリリースが決まりましたら、こちらでご案内します。お楽しみに。