2009 年 のアーカイブ

  
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横井弘三の作品世界を旅してきました

2009 年 6 月 15 日 月曜日

諏訪市原田泰治美術館でおこなわれている企画展[信州が生んだナイーブアートの鬼才 横井弘三展](2009.4.22〜7.12)を観てきました。
知っているようで知らなかった横井弘三*1の世界。

フィリア美術館では、かつて横井弘三の作品を一点、展示したことがあります。
2004年に開催した企画展『絵雑誌 子供之友*2の世界 小さな窓から』において、婦人之友社からお借りした三十数点の原画の中の一つでした。

さまざまな個性がそろった魅力的な作品のなかでも、横井弘三の『のぞきめがね』(大正14年6月号)は、ひときわ異彩をはなっていました。終わりのない世界とでもいうべき奇妙さ。一見して読みとれる物語(起承転結や主役脇役といった、どの場面を誰を中心に描いているのか)や教育的なメッセージはないのですが、ただただ素朴なタッチと妙な味わいが楽しくて、お客様からの人気も高かったと記憶しています。

今回の[横井弘三展]では26点の作品が出品されていました。
図録や絵葉書がありませんでしたので、きっちり自分の目に入れて心の中にちゃんと納められるように、じっくりしっかり拝見しました。
「横井弘三の作品は、こんなに楽しい!素晴らしい!」と伝えたくてあれこれ言ってみようとするものの、いくら言葉を重ねてもわかってもらいないような、なにか言葉を発してもしょうがないような、そんな気分にさせられてしまいます(美術館学芸員にあるまじき発言ですね。申し訳ありません)。ぜひどうぞじっさいに味わっていただけたらと思います。

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*1 横井弘三(よこいこうぞう 1889-1965)
明治22年、長野県飯田市生まれ。大正4年、第2回二科展で樗牛賞受賞、「日本のアンリ・ルソー」として華々しくデビューします。有島生馬は「後世に遺るべき絵」と評価していたそうです。その後、中央画壇と決別し、昭和5年、日本アンデパンダン展を創始するなど独自の創作を追求しました。また既存の技法にとらわれず「焼き絵」など新しい技法にとりくんでいますが、当時の画壇との決別は、画材などの配給が受けられないことを意味しますので、創作をつづけるための彼なりの工夫だったのかも知れません。
彼は作品を売ることはなかったそうですが、支援してくれる方に気前よく(?)作品を差し上げたそうです。原田泰治美術館での展示の多くは、信州新町美術館から出品されていました。

*2 子供之友
名だたる画家たちによって描かれた子供のための絵雑誌『子供之友』は、大正3年に婦人之友社から発行されました。北沢楽天・武井武雄・竹久夢二・村山知義などなど・・・が活躍していましたが、昭和18年に戦争中の用紙制限により、休刊になりました。

‘インドの夢’の余韻

2009 年 6 月 10 日 水曜日

6/7開催のイベント『LIVE! ‘インドの夢’ 』の模様を、もう少し披露いたします。

第1部。
聖なる空間をつくった花びらとお香です。

聖なる空間をつくるための花びらとお香。Ganeshaガネーシャ神の姿も・・・

お香の傍らに小さなガネーシャ神がよりそっています

小田切淳子さんの南インド古典舞踊は、おおらかなインドの神様のスピリットに溢れていました。なかでもガネーシャ神は魅力的な神様です。

南インドでの音楽・舞踊プログラムの前は、ガネーシャ神に祈る歌で始まります。
ガネーシャは、シヴァ神と、パールヴァティ女神の息子。片方の牙が欠けた象の頭が特徴で、大きな耳と長い鼻、太鼓腹を抱えて一見ユーモラスな姿をしています。富と繁栄、学問、幸運を司り、インドでも人気の神様。
富の神として商人たちに、学問の神様として学生や学者に、障害を取り除く神として一般にも広く愛され、事の始めを司るため、「舞台を始めるとき」、「本を書きはじめるとき」、「商売をはじめるとき」・・・・など様々な「事始め」の場面で人々はガネーシャに祈るのだそうです。


第2部
終演後、ダミアン原田隆文さんがご来場の皆さんに楽器の解説をしてくださいました。

看取りの音楽にもちいられた楽器、プサルテリウムです。

プサルテリウム

プサルテリウムを弓で弾く原田さん

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厳かな空気をかもしだすチベッタンボールの響きは、多くの方の関心を集めました。

めずらしい楽器を手にとらせてくださいました

めずらしい楽器を手にとらせてくださいました

簡単そうに見えて、じっさいに音を出すのはなかなか難しいようです。

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第1部と第2部の会場の構成をかえる際、お客様にも椅子の移動などお手伝いいただきました。本当に有り難うございました。
小さな空間での小規模なイベントゆえ、ご参加くださる皆様のご協力をあおぎながら運営しております。これからも親密で味わい深い様々なイベントを企画してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

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なお、最後にダミアン原田さんの近々の演奏予定をご案内いたします。

●『聖パウロ年の終わりに シターで聞くグレゴリオ聖歌とテゼの調べ』
6月13日(土) 午後2時~
会場:赤坂女子パウロ会聖堂 入場料:無料
お問い合わせ:ヤマテピアノ 電話03-3411-0745

●『アフリカ友の会 チャリティーコンサート あなたのとなりの人へ ひとつかみの愛を』
6月14日(日) 午後2時~
会場:カトリック赤羽教会 入場料:2,000円
お問い合わせ:NGOアフリカ友の会 電話03-3909-7114

キャンドルナイト ヤマナシ

2009 年 6 月 10 日 水曜日

『100万人のキャンドルナイト』をご存じでしょうか。
夏至と冬至の前後の夜8時から10時までの2時間、みんなでいっせいにでんきを消して、ゆったりした時間を過ごしてみよう・・・という催し(よびかけ)です。
2009年の今年は夏至前夜の6月20日から7月7日まで行われます。

1000000人のキャンドルナイト

1000000人のキャンドルナイト

2003年に始まり、少しずつ全国にひろがってきたこの‘くらやみのウェーブ’。
フィリア美術館の身近にも『キャンドルナイト・ヤマナシ』として、暗闇をあたたかくやさしく過ごすための様々な提案をされている方たちがいます。中心となって動いてくれているのは、韮崎市のお~くぼ食堂ゲストハウス空穂宿(くぼしゅく)です。
それぞれ工夫をこらしたイベントの開催を予定していますので、リンク先をのぞいてみてくださいね。

ちなみに空穂宿の窪田さんご夫妻は、6月7日に当館で開催したイベント『LIVE!インドの夢』で、撮影と音響のお手伝いをしてくれました。忙しい中をどうもありがとう。
当ブログ掲載の6/7イベント関連記事の写真はすべて窪田さんの撮影です。
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追記
小淵沢ペンション振興会
が中心となった「100万人のキャンドルナイト IN 八ヶ岳」という催しもあるようですよ。こちらも注目です。

  
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